「親御さんにはどのくらいの頻度で連絡してるの?」と聞かれ、「大体、3カ月に1回くらいです」と答えたら、その時だけ少し真顔になり、「ダメ。もっと連絡しなきゃ。あなたは毎日いろんなことが起きるかもしれないけど、親御さんはそうじゃないかもしれない。もっと連絡してあげなさい」と言われ、思わず背筋を伸ばし「はいっっ!!」とお答えしたこと。
収録後、満面の笑みで「楽しかった」と言って頂けたこと。
それが社交辞令だとしても本当に心から嬉しかったこと。
収録が終わり、スタジオを出て、すぐに僕は電話を掛けた。
電話の向こうで、84歳になる母親は、僕が「徹子の部屋」に出ることを、本当に喜んでくれた。
いやはや。
やはり巨星として輝くには、それにふさわしい理由がある。
「徹子の部屋」、4月22日放送です。
■佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家、映画監督。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や映画「幼獣マメシバ」シリーズの芝二郎役など個性的な役で人気を集める。著書にツイッターの投稿をまとめた『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)などがある。96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がけ、原作・脚本・監督の映画「はるヲうるひと」(主演・山田孝之)がBD&DVD発売中。また、主演映画「さがす」が公開中。