コンロ上のお鍋が消え、キープできている。料理がすぐ作れる/ビフォーとアフター(右)
コンロ上のお鍋が消え、キープできている。料理がすぐ作れる/ビフォーとアフター(右)

 夫にプロジェクト後の感想を聞いてみました。

「家の仕組みが合理的になり、家事がしやすくなったと感じます。妻は何ごとにも積極的になり、人生観が変わったように見えました。一番身近な人が変わろうとしている、変わっていくというのは、夫である自分にとっても大きな変化につながりました。このままじゃいけない、と影響されました」

 妻の改革は夫に伝わっていました。夫は家事をやりきった自信が主体性につながり、資格取得を達成したそうです。今は別の資格に向けて勉強中。家事は仕事を妨げる、という思い込みが一般的にあるように思いますが、彼にとっては、人生の器を広げる手段になったように感じます。

「子どもが自立したら、また赴任先で2人きりで住みたいと思うようになりました」と言う彼女。以前の言葉とは真逆ですね。

 2人は努力でパートナーシップを深めたことで、新しい壁が立ちはだかった時も、うまくやっていけると思います。

 今回は、片づけそのものというより、家庭力アップに取り組んだ夫婦を取り上げてみました。自分の価値観をありのままパートナーに伝えることが苦手な人もいますよね。ですが、どんなことも素直に表現する権利があるんだと、対話を諦めないでほしいと思います。そして、真剣なのはいいけど、深刻にならないのがコツです。希望を持って自分から変えていけば、きっと相手にポジティブに影響すると思います。

◯西崎彩智(にしざき・さち)/1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・夫婦間のコミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクト®」や、子どもたちが片づけを通して”生きる力”を養える「親子deお片づけ」を主宰。ラジオ大阪「西崎彩智の家庭力アッププロジェクト」(第1・3土曜日夕方)が2021年5月1日からスタート。フジテレビ「ノンストップ」などのメディアにも出演

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