ロッテ・佐々木朗希
ロッテ・佐々木朗希
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 完全試合男・佐々木朗希。ロッテの優勝へのキーマン、そして将来的には最高峰メジャーリーグでの活躍に期待が高まるが、日本初のメジャーリーグスカウト・大慈彌功氏は“令和の怪物”の米国挑戦についてどう考えているのか。

【写真】高校球児時代の初々しい佐々木朗希投手

「どの球団も狙っています。米国でもメディアが注目しています。水面下では代理人も触手を伸ばしているはずです」

 想像を遥かに上回る大活躍を見せている。今季は開幕から日曜日の登板を任され、4月10日のオリックス戦で完全試合を達成。翌週17日の日本ハム戦でも8回までパーフェクトを継続するなど、手がつけられない。プロ3年目の20歳には早くも米国球界から熱視線が送られている。

「現時点では(佐々木が)メジャー挑戦を訴えてもロッテがポスティング移籍を容認する必要があります。妥当に考えれば25歳過ぎでの挑戦になるのではないでしょうか。大谷翔平(エンゼルス)のように球団がメジャー行きを容認してのNPB入りではないですから、NPBでの結果の積み重ねが重要です。例えば、田中将大楽天)がヤンキース入りする前は3年間で53勝、防御率1.44、2013年は24勝無敗という脅威的な成績で全く打たれない投手でした。今の佐々木なら似たような成績を残す可能性を感じます。米国の物価も上がっているので金額は上を行くはずです」

 田中は14年1月にヤンキースと7年総額1億5500万ドルで契約した。当時、投手としてMLB史上5番目の契約額で、年俸は6年目までが2200万ドル、7年目が2300万ドル。4年目終了後にはオプトアウト(契約破棄条項)してFAとなれる権利までついた。加えて2000万ドルの譲渡金も楽天に支払われる。ヤンキースの合計投資額1億7500万ドルが話題となったが、佐々木はこれを上回る契約内容を勝ち取る可能性もある。

「トミー・ジョン手術(以下、TJ手術)をどう考えるか。渡米時期や契約内容にも影響を与える事案です」

 160キロを大きく超える真っ直ぐと145キロ前後の高速フォークを中心とした投球スタイル。打者を抑え込む豪球は裏を返せば身体への大きな負担にもつながり、肩や肘が悲鳴を上げる可能性も否定できない。そうなった時に重要となるのがTJ手術の捉え方だという。

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状況次第では肘の手術も必要か