料金は市町村や都道府県単位で異なり、日本水道協会の19年度のデータだと、平均的な家庭の料金は一番高いところと安いところで月あたり6千円ほど違った。水道の運営に必要な経費は、基本的に料金収入で賄う。料金は水源までの距離や水質、人口、インフラや財政事情に左右される。
水道代は2カ月ごとに払うのが一般的だ。検針票の内訳には、上水道と下水道の使用料が区別して示される。どちらも、水道メーターの口径に応じて決める「基本料金」と、その時々の使用量に左右される「従量料金」からなる。
検針票をよくみると、上水道と下水道の使用量は同じなのに、料金に違いがあると気づくこともあるだろう。東京都水道局の場合、下水道の使用量は上水道と同じとみなす一方、施設の維持管理などにかかる費用は異なるため、料金に差が出るという。
ガソリン代にも地域差がある。4月18日時点のレギュラーガソリンの店頭価格は、一番高い長崎県(182.7円)と最も安い宮城県(167.5円)で15.2円も開きがあった。地域差が生じる理由には、ガソリンスタンドとガソリンを精製する製油所との距離や、交通の便の良しあし、ライバル店の集まり具合などが挙げられる。
政府の価格上昇を抑える対策が発動された1月27日以降も、価格差が徐々に広がっている点は気がかりだ。
請求書をめぐっては、紙での発行をやめてウェブ化したり、発行手数料を取ったりする傾向が強まっている。しかし、多くの情報が得られる点に変わりはない。
先行きへの不安が高まる今こそ、つぶさにチェックしたい。(本誌・池田正史)
※週刊朝日 2022年5月6・13日合併号