「20年度から店の売り上げは激減。ところが、冷凍通販が予想以上に伸びて、20年度、21年度と、最終的な売り上げは、多少増加しています」(格之進を運営する「門崎」の広報担当者)
冷凍通販の人気を後押ししたのは、焼き方とセットで肉を売り出したこと。社長の千葉祐士さんは、二十数年前に岩手県に開いた焼き肉レストランにお客が入らなかったことで「肉はタレより焼き方」と開眼した。試行錯誤を繰り返して独特の肉の焼き方を編み出し、それらの焼き方に「プール焼き理論」(焼き肉用肉の焼き方)、「水風船理論」(ブロック肉の焼き方)などの独特の名前を付けた。
■肉汁がじゅわ~ん
そうした肉の焼き方をネットなどで紹介しながら牛肉の冷凍販売をしたところ、通販が屋台骨の一部を担うようになった。
今回注文したのは「金格ハンバーグ」なる国産牛と白金豚をブレンドした商品。急速冷凍した生ハンバーグを、説明書通りに焼いてみる。アツアツにナイフを入れると、じゅわ~んと肉汁があふれ出すハンバーグ好きにはたまらない絶品ができた。
何時間も前から解凍するなど、調理の手間は多少あるものの、これで5個入り税込み2160円。ソースと一緒に湯せんするだけのコンビニの高級ハンバーグも嫌いじゃないが、あれとほとんど同じ値段でこの本格派ぶりはすごい。今や我が家の冷凍庫の常連となっている。
ここ数年の南インド料理ブームの立役者となった店のひとつ「エリックサウス」も充実の冷凍通販サイトを展開中だ。これまではカレーといえばレトルトだが、冷凍を食べてみて驚いた。
「レトルトカレーはパッケージの過程で熱を加えるため、スパイスの香りがわかりにくくなってしまうことも多い。一方、冷凍は、スパイスの香りごと閉じ込めてお届けできるのがメリットですね」(エリックサウスを運営する円相フードサービス)
ほんとだ! 湯せんしたパッケージの封を開けたとたん、カレー屋……もとい! インド料理店のいい香りが部屋中に。味もお店で食べるのと、ほぼ同じスパイシーさを維持している。カレー以外にも冷凍ライスやビリヤニのほか、ステンレスの食器も購入できるので、今日からインド料理店開店!
東京・四谷の「徒歩徒歩亭(とぼとぼてい)」といえば、ニュータイプの町中華だ。