これを、どうにも洗練されていない私の仕事管理に使ったらどうなるのか。まずはそこからやってみた。
■可視化された「時間の使い方」
それまでは複数の仕事を紙に書き出して管理していた。再利用紙を何枚かバインダーに束ね、1枚=1案件とする。作業の進捗やするべきことを上から下へと順々に書き足していく。終わったことは線を引いて消す。納品、校了が済んだらその紙を捨てる。
実に原始的だが、余白を利用して備忘録にしたり、とっさに連絡したい相手の電話番号やアドレスをメモしておくなど、まあそれなりに便利ではあった。
紙が何枚にもなるとわけがわからなくなるので、付箋をタブにして、すぐめくれるようにしていた。
それをまずyPadに移行させることにしたのだ。
1センチ×1センチのマスなので、スタンプがあると便利かもと思いシャチハタで次の4つのハンコを作った。
・打ち合わせ
・取材
・〆切
・校了
インクの色も変えて、なるべく楽しく、笑えるデザインで。
(もちろん、Googleカレンダーも並行して使っている。どこにいてもスケジュールが確認できるのは助かるし、スケジュール寸前にアラートが鳴るのが助かるからだ)
それで、仕事はどう変わったか?
正直なところ「劇的にはかどるようになった」ということはない。倍のスピードで原稿が書けるようになったとか「能力が飛躍的に伸びた」ことは残念ながらなかった(当たり前だ)。
だが、どの時間帯が空いているか、どの日に作業が集中しているかが一目瞭然になった。結果、自分の「腹積もり」がしやすくなったのだ。
例えば少しでも余裕のあるタイミングが見つかれば、どれを前倒しで進めようか考えることもできる。
「この日までは手がふさがっているので、できれば締め切りはそれ以降にしていただけると確実です」
なんていうヘタレな交渉も堂々とできるようになった。
■「時間の整理」に目覚める
こうして可視化された自分の時間を見つめてみると、仕事以外の時間に何をしているのかが気になりだした。