まず気づくのは、以前はいかに「移動」に時間をとられていたかということだ。東京郊外に暮らしているので、都心で用があれば最低でも2時間は移動に費やすことになる。では今、その浮いた2時間を有意義に使えているか? カオス状態のパントリーや食器棚の整理は進んだのか。答えはハッキリ『No』である。時間はできたかもしれないが、今度は「やる気」が、どこを探してもみつからない。やれやれ困ったものだ。そこで、仕事以外の時間もyPadで考えてみることにした。
問題に感じているのは大きく2つ。
・倉庫状態になっている自室やクローゼット、パントリーの整理
・運動不足と歯止めの利かない体重の増加
どれもこれも、大きなストレスになっている問題たちである。
特に運動は3日と続いたためしがない。深夜の通販番組で買った腹筋マシーンもホコリをかぶっている。だいたい、運動できない理由ならいくらでも思いつく。
汗だくになる→じゃあお風呂に入る前にすればいい?→大抵お風呂の前は食事だから、食後に運動するのは苦しそう→じゃあ昼間やる?→着替えるヒマなんてない……
だが、yPadを眺めれば眺めるほど、隙間時間が可視化されてしまっている。そうか。ここに当てはめればいいんだ。
■タイマーとyPadで「コマを埋める」
まずリモート会議ギリギリまで寝て過ごすのを辞め、歩くことにした。
捨てるつもりだったスウェットの上下を発掘。日焼けがイヤだからサンバイザーを買った。身に着けてみたら、近所でよく見かけるウォーキングおばさんが完成した。
日々、歩く時間はまちまちだが、一週間やってみたら思いのほか爽快だった。汗だくになったらシャワーを浴びればいい。洗濯物は増えたが大変なのは洗濯機で私じゃない。
「この私が運動を?それも続いてる?」
まるで電車の車内広告である。
クローゼットとパントリーは隙間時間に1時間、スマホでタイマーをかけて着手することにした。ルールは簡単。