ダチョウ倶楽部の上島竜兵さん
ダチョウ倶楽部の上島竜兵さん

 ダチョウ倶楽部のメンバーで、お笑い芸人の上島竜兵さんが11日未明、死去したことがわかった。東京都中野区の自宅で意識がなくなっているのを家族が発見。病院に搬送されたが、午前1時頃、死亡が確認されたという。

【写真】上島竜兵さんが残した「山ねこ」のボトル

 上島さんはお酒が好きだった。2015年から行きつけのカフェバーの30代のオーナーはこう語る。

「うちの店には週1回くらいのペースで飲みに来ていました。昔はウイスキーも飲んでいたんですが、そのうち宮崎県産のイモ焼酎『山ねこ』をロックでひたすら飲んでいましたね。食べ物はちょっとつまむぐらいで、もっぱら飲む方でした」

 店内には、「上」と書かれた、上島さんが入れた「山ねこ」のボトルがあった。まだ少ししか飲んでいないままだった。

「ボトルが空になると次にまた入れるという感じでした。1人でも来ましたが、たいてい、後輩芸人を1人から3人連れて来ました。会計はいつも、竜兵さん。先輩、後輩がきっちりしていました」

 長い付き合いのオーナーには素顔を見せることもあった。

「竜兵さんは自分を『出無精』だと言ってました。自宅で過ごすのが好きだった。『そんな自分を無理やり外に連れ出して、何かやらせる企画が面白いんじゃないか』とか冗談を言ってました」

 上島さんは自宅での映画鑑賞を趣味にしていた。

「とくに渥美清さんが寅次郎を演じる『男はつらいよ』(シリーズ48作)がメチャメチャ大好きでした。何回も繰り返し見ていると話していました」

 飲んでいても、お笑いの話をするのが常だった。

「『あいつのボケはダメ、こいつのツッコミはいい』という話とか、とにかくお笑いの仕事の話ばかりしていました」

たまに妻でタレントの広川ひかるさん(51)と夫婦でやって来ることもあったという。

「夫婦仲は良さそうでした。2人でずっとしゃべってましたから。ひかるさんのインスタを見ても、『今日は夫が料理を作ってくれた』とか書いてあって、仲のよさがうかがえました」

 最後に店に来たのは2020年の秋頃。

「コロナ禍になって、竜兵さんの足が遠のいてました。また、コロナが落ち着いたら来ていただけるのかなと思っていたら、こんなことになってしまった」

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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