「高齢者は若いころに比べると酸化ストレスで血管、臓器のダメージが大きくなります。ポリフェノールは酸化ストレスを弱めるのに効果的。肝臓を保護する役割もあるので、お酒が好きな人にもおすすめです」(同)
また、アーモンドミルクは牛乳や豆乳に比べてカロリーや糖質量が圧倒的に低く、コレステロールもゼロ。たくさん飲んでも心配ないという。
「市販のアーモンドミルク200ミリリットルに入っているアーモンドはわずか5~6グラム分。加糖やキャラメルなどのフレーバー付きアーモンドミルクもありますが、そもそも糖質量が少ないので、糖質を気にしすぎなくても大丈夫です」(同)
江崎グリコのインターネット調査によると、アーモンドミルクの使い方で最も多かったのが、「そのまま飲む」(88.0%)で、次に多いのが「コーヒーに入れる」(17.3%)だった。料理やお菓子に使うという人は各10%に満たないが、井上教授は料理での活用を勧めている。
「牛乳の代わりに使うとイメージしやすいと思います。私もシチューはよく作りますし、煮物なんてコクが出ておいしくなるのでおすすめです」


井上教授は、こう話す。
「アーモンドミルクを飲むことをきっかけに、食生活や健康全般に目を向けてほしい。せっかく栄養成分の高いアーモンドミルクを飲んでいるのだから、過食をやめる、軽い運動をする、などと健康生活の目玉として活用してほしいんです。私が研究を始めたころは大都市でしか入手できなかったものが、今や全国のスーパーやコンビニで買えます。味もおいしいですし、ぜひ1日1本を習慣化してみてください」
(ライター・吉川明子)
※週刊朝日 2022年6月24日号

