13位にいるのは浦和(勝点18:3勝9分5敗、得失差+2)だ。就任2年目のリカルド・ロドリゲス監督のもとで優勝争いが期待されたが、4月2日から7戦連続ドローと勝ち切れない試合が続いて勝点を伸ばせず。退場者や負傷者が続出した不運もあったが、開幕前から指摘されていた「FW不足」による得点力不足に苦しんだ。ただ、その中でもDFショルツが奮闘。守備のベースは出来上がっており、「あとは点を取るだけ」という中で、再開初戦で名古屋に3対0の快勝を収め、リーグ戦10試合ぶりの勝点3で長かったトンネルを抜けた。攻撃陣ではモーベルグ、シャルクと実力のある新外国人を獲得し、さらにオランダ・フェイエノールトで今季リーグ戦13得点を挙げたFWリンセンの獲得も秒読み段階。ユンカーの復調、酒井宏樹の復帰と合わせて、シーズン後半戦へ向けた期待は高まっている。

 現状、この下位6チームが降格危機にあると言えるが、いずれも「浮上の兆しと材料」があるのが特徴と言えるだろう。それでなくとも、12位の福岡は勝点19と差がなく、その上の勝点20には京都、名古屋、札幌の3チームが並ぶ。再開初戦を落とした神戸が勝点11のまま取り残される形となったが、17位の湘南から9位の京都までの9チームが勝点4差の中にひしめき合う大混戦となっており、今後もしばらくは節毎に順位が変わる状況が続くことが予想される。必然的に残留ラインは上昇し、勝点30台でのJ1残留が難しくなる可能性も出てくる。連敗は禁物。優勝争いと同時に、残留争いも大混戦のまま「我慢比べの夏」に突入する。(文・三和直樹)

暮らしとモノ班 for promotion
台風、南海トラフ地震、…ライフライン復旧まで備える非常食の売れ筋ランキング