神戸の大迫勇也(写真/gettyimages)
神戸の大迫勇也(写真/gettyimages)
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 代表戦による中断期間を終え、先週末からJ1リーグ戦が再開。延期分(広島対G大阪)を除き、全34節中のちょうど半分となる第17節まで消化した。今季は優勝争いも混戦だが、残留争いはそれ以上の大混戦。そこで「降格危機」にある下位チームの現状をリーグ戦再開初戦とともに振り返り、今後の課題と展望を予想したい。

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 現在、最も危険な位置にいるのが、最下位の神戸(勝点11:2勝5分10敗、得失差-10)だ。リーグ中断前に札幌を4対1で下して「光」を掴んだはずだったが、リーグ再開初戦では4位・柏に1対3の逆転負け。前半28分にイニエスタのパスから酒井高徳、橋本拳人と鮮やかな連携プレーで先制点を奪ったが、ゲームの流れを掴むことはできずに3失点して力負け。

 イニエスタが調子を上げ、汰木康也もフィットしてきたことは朗報だが、大迫勇也は依然としてコンディション不良。とはいえ、途中出場した柏戦を見ても分かるように、大迫が「いる」と「いない」とではチームが大きく変わることは確か。神戸のFW陣には、武藤嘉紀、リンコン、ボージャンと高年俸の男たちが居並ぶが、現状では大迫の完全回復が、上昇へ向けた最も有効な手立てになる。それが叶わない状況が続くならば、「全員守備」を再徹底して失点数を減らすべき。ロティーナ監督の手腕の見せどころだろう。FIFAの特別措置によって神戸でプレー中の橋本拳人の去就も大きなポイントになる。

 17位は、湘南(勝点16:4勝4分9敗、得失差-8)。神戸の11試合よりはマシだが、開幕8戦白星なしと大きく出遅れたことが響いて下位に低迷中。しかし、5月21日の神戸戦(2-1)での勝利に続き、同25日には王者・川崎相手に4対0というセンセーショナルな戦いを演じ、戦い方に自信を掴んだ。中断前のC大阪戦は0対2で敗れたが、再開初戦でFC東京相手に2対0の快勝を収めたことで、その自信はさらに深まったと言える。選手個々を見ても、売り出し中の22歳のFW町野修斗がCKから頭で今季7ゴール目を決めるなど好調を維持しており、19歳のMF田中聡も中盤で存在感を発揮。山口智監督のもとで右肩上がりのチーム状況と若手の今後の伸びしろを鑑みると、自動降格圏から脱出だけでなく、ひとケタ順位に食い込んで行っても何ら不思議ではない。

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