大谷翔平の所属するエンゼルスはトレード期限までにどんな動きを見せるのか?(写真/gettyimages)
大谷翔平の所属するエンゼルスはトレード期限までにどんな動きを見せるのか?(写真/gettyimages)
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 大谷翔平が所属するエンゼルス。今季は開幕から好調をキープしていたが、5月25日から泥沼の14連敗を喫するなど、2014年以来となるプレーオフ進出に向け雲行きが怪しくなってきた。(文中の順位などは全て現地6月23日終了時点)

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 大谷自身は昨年ほどの勢いはないものの、投打の“二刀流”として今やチームに欠かせない存在となっている。14連敗を止めた試合(6月9日)でも投げては7回1失点の好投を見せ、打っても本塁打を含む2安打、2打点と勝利に貢献。直近の22日のロイヤルズ戦でも8回無失点、メジャー自己最多となる13三振を奪って、またもやチームの連敗を止めた。なんとかチームを勝利に導こうと奮闘する姿が印象に残る。

 だが、肝心のエンゼルスは首位アストロズから10.5ゲーム差のア・リーグ西地区3位。34勝38敗で4つの負け越しと苦しい状況が続いている。

 まだシーズンは半分も消化してはいないが、西地区はアストロズが頭一つ抜けている。現在5年連続でプレーオフに進出しており、その間3度ワールドシリーズまで勝ち残った強豪だ。2017年には世界一にもなっており、リーグ屈指の強さを誇るチームと言えるだろう。野手はホセ・アルテューベ、アレックス・ブレグマン、ユリ・グリエル、マイケル・ブラントリーら“勝ち方”を知る経験豊かな選手が揃う。投手もトミー・ジョン手術から復帰したジャスティン・バーランダーが好投を続け、救援陣もリーグトップの防御率(2.55)をマークするなど、このまま地区制覇をする可能性は高そうだ。

 そうなると、ポストシーズン進出はワイルドカード狙いとなってくるが、同じア・リーグで毎年レベルの高い戦いが繰り広げられている東地区は今年も強い。ヤンキースが52勝18敗で首位を独走し、それに続く2位ブルージェイズが39勝30敗、3位レッドソックスが39勝31敗、4位レイズが37勝32敗と4チームが勝ち越し。戦力的に見てもこの4チームは充実しており、負けが先行しているエンゼルスがワイルドカードを勝ち取るのは難しいと考えるのが妥当だろう。

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エンゼルスは今年も売り手に?