理論上、育児は複数の手で行うことができますが、出産は違います。回復にも個人差がある。この時期をどう乗り越えるかの知見を、就活中の女子と行政と経済界に授ける経験者が数多く必要なのではなかろうか。特に女子学生は、働き始める前に知っておきたいことだと思います。

 自分の可能性には未確定要素が多く、ギチギチにプランを立てる必要はないこと。出産を念頭に置く場合、仕事のペースが崩れる時期があること。女性がこのふたつのバランスをうまくとる方法が「ひたすら頑張る」なんですよね、まだ。さすがにヤバいと思う。

AERA 2022年7月4日号

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ジェーン・スー

ジェーン・スー

(コラムニスト・ラジオパーソナリティ) 1973年東京生まれの日本人。 2021年に『生きるとか死ぬとか父親とか』が、テレビ東京系列で連続ドラマ化され話題に(主演:吉田羊・國村隼/脚本:井土紀州)。 2023年8月現在、毎日新聞やAERA、婦人公論などで数多くの連載を持つ。

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