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 フィギュアスケート男子の羽生結弦選手(27=ANA)が、19日午後5時から東京都内で記者会見を開き、今後競技会には出場せず、プロに転向する意向を発表した。羽生選手は2014年にソチ五輪、18年に平昌五輪の2大会連続で、男子シングルの金メダルを獲得した。22年2月に開催された北京五輪では3連覇が期待されたが、4位に。五輪後、今後の去就に注目が集まっていた。記者会見の詳細は下記の通り。※テレビとネットの中継から書き起こした。

羽生結弦 かわいいふくれっ面から「メガネ男子」貴重ショット【写真26枚】 

【会見全文3「現状に満足したことは基本的にない」】から続く

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――昨年あたり、羽生さんが「今の自分が一番うまい」と仰ってたことがすごく印象に残っています。実際にそうだとも思います。勝手ながらもったいないなとも思うんですけど、今後競技会の緊張感が恋しくなるようなことはないでしょうか?

 ありがとうございます。えー、そうですね、競技会の緊張感が恋しくなることは絶対ないと言い切れます。それはまあ、さきほどお話したなかで、今後の活動についていろいろ考えているっていうお話をしたなかで、絶対に競技会としての緊張感だったりとか、そういったものを味わってもらえるようなことをしたいなって思っていて。

 別に競技会を作ったりとか大会を作ったりとか、そういうことは考えてはいないんですけれども、やっぱりみなさんが好きな、みなさんが応援したくなるような羽生結弦ってやっぱり挑戦し続ける姿であったりとか、あの独特な緊張感があったりとか、そういったなかでの演技だと僕は思っているので、そういうものをまた感じて頂けるような。みなさんも、ああ競技者じゃなくなったから、なんか気緩むなーみたいな感じで見られるようなスケートじゃなくて、より毎回毎回緊張できるような。本当に全力でやってるからこその緊張感みたいなものをまた味わって頂けるようなスケートを常にしたいと思っているので、それはないかなって。むしろもっと緊張させてしまうかもしれないし、もっともっと緊張するかもしれないですし、僕自身も。でもそれくらい一つ一つの演技に自分の全体力と全神経を注いで、ほんとにある意味では死力を尽くして頑張りたいなと思っています。

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