職種への“思い”を大切に
企業選びも親がフォローを
また、近年公務員を志望する学生・保護者が急増している。
そこで「お子さんも公務員になることを希望されているのでしょうか」と聴くと、「公務員は安定しているからいいよと伝え、本人も納得をしている」という。後日、本人に聴いてみるとやはり志望動機は、「親から言われ、自分も安定している公務員がいいと思った」という。
しかし公務員の希望職種を聴くと「まだなんとなくだけど、○○か△△かなぁ」。さらに応募書類の志望動機を書かせると書けない。要は「安定」している職に就きたいだけで、志望職種に就いて「どのように自分が貢献していくのか」「なぜその職種を志望するのか」といった職種への“想い”がないからだ。
とはいえ、公務員を志望する学生はその状況である学生が多く、そこから職種研究や自己分析をして、応募書類や面接に受かるレベルの指導を何度も何度も大学でサポートしていくのである。
さまざまな企業があり、対策をせずともアルバイト採用レベルの面接で簡単に内定を獲得できる企業もある。ただし、そのような企業は毎年大量に採用するが、同時期に大量退職しているブラック企業の可能性が高い。
有名・人気企業に就職したいのであれば、誰よりもその企業のことを知り、自分自身を分かりやすくアピールできるようしっかりと対策をすることが絶対に必要なので、子どもが就活の相談を持ち掛けてきた場合、まずは「聴く」という寄り添った対応をお勧めしたい。そうすることが、子どものみならず親の不安の払拭(ふっしょく)にもつながるのだ。