収納ごと手放しスッキリ。ダイニングが明るいと家族に笑顔が増えるんです/After

 彼女は、朝活で一番のコンプレックス「物を捨てられない」を克服すると決心。毎朝4時に起き、朝活がはじまる2時間前からごみ袋にいらない物をまとめました。教わった通りにやってみたら「いつか使うかも」とちゅうちょしていた物もあっさり手放せた。出勤前という時間制限のほか、私やみんながいる強制力に後押しされたようです。

着なくなった服600着は各部屋に散らばっていた/Before

「毎日、夜逃げの勢いで家から物を出しました。きっとご近所さんには不審がられていたと思います」と話す彼女が家から出した自分の服、なんと約600着。片づけるうちに、現実が見えてきました。

 自分の服が多すぎたせいでちゃんとした収納ができなかったのに、「片づけなさい!」と息子を叱っていた。クロゼットを整理したら、次の日から息子は上着を自分でかけるようになりました。「自分を棚に上げて怒ってばかりでごめんね……」と猛省。

 いろんな思いがめぐりました。お店を営む忙しい両親に甘えられない寂しさから、「自分の子どもには決して寂しい思いをさせない、いつも笑って子どものそばにいる優しいお母さんになる」と決めていたのに、全然そうなってない。冷蔵庫を整理しながら泣いたこともありました。

「今からでも遅くない、絶対に変わる!」

夜逃げの勢いで服を手離したら、息子の机を置くスペースが生まれた/After

 ずっとお願いされていた息子の学習机を置くスペースを作っるために、朝も夜も、片づけ続けました。

 ある晩は、食事中にウトウトしてみそ汁に顔を突っ込み、息子に「子どもかよ」とツッコまれるハプニング。夜に弱いママは、強制シャットダウンするほど頑張ったんです。

 部屋がきれいになるにつれて、自信が出てきました。人生で初めて片づけが楽しいと思えたそうです。会社で仕事中も、「早く帰って片づけがしたい」「今日はどこを片づけよう?」と考えていたんですって。

 ついに45日間でおもちゃや洋服でいっぱいのリビングは、家族がくつろげる憩いの空間に変身。一度きれいになると物が出しっぱなしになることはなく、別世界で暮らしているみたい。「あんなにイライラしていたのは何だったんだろう?」と思うくらい、息子に怒鳴ることもなくなりました。

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