同ランキング1位は、関西外国語大だ。航空業界での実務経験がある教員が在籍しており、航空、宿泊、観光などに関する講義が開講されている。また、正課外ではCA経験者を講師に迎えた「エアライン受験対策講座」などが開かれ、身だしなみやマナーの指導、模擬面接などもおこなわれる。
同大はいずれの学部でも実践的な英語を学ぶカリキュラムが設計されている。18年に開学した新キャンパス内には、外国人留学生と関西外大の学生が学・食・住を共にする「GLOBAL COMMONS 結 -YUI-」があり、共同生活を通して異文化理解を深め、問題解決力、自己管理力、チームワークなどの社会人基礎力を養う。また海外に留学する学生の数は全国随一。こうしたグローバル教育が、英語のコミュニケーション力を生かす仕事への就職の多さにつながっている。
長年多くのOB・OGを航空業界に送り出してきた同大だが、コロナ禍でCA志望学生に向けたキャリア支援を大きく変える必要に迫られた。キャリアセンターは昨年4月中旬に、CA志望者向けの「マインドリセット」のためのセミナーを開講した。その後も6月まで3回に分けておこなったという。どのような内容だったのか。同大キャリアセンター事務部長の吉原健二さんはこう話す。
「もう一度自分のやりたいことを見つめなおして、志望業界や職種を再考しようというセミナーです。航空業界をめざす学生は、志望の意志が固い半面、ほかの業界を考えたり調べたりした経験があまりない。そこでB to B企業を中心に人事採用担当者の方を招き、オンラインでの説明会や座談会を開きました。6月からはこうした企業の協力のもと学内採用選考会を精力的に開催しました」(吉原さん)
CAやGSを志望する学生は、子どものころから仕事の様子を見て憧れていたというケースも多い。そのために英語の勉強を積み重ね、国際的な視野も広げてきた。CA・GSになるという夢をかなえようと、航空業界のOB・OGが多く留学制度も整っている同大に入学した学生もいるという。「こうした学生の思いを変えるのは極めて難しい」と吉原さんは言う。
「学生たちには何の非もありません。何年間も頑張ってきたのに、目の前で道が閉ざされてしまい、非常に混乱したと思います。そうした気持ちを斟酌(しんしゃく)しながら、それでも『あなたたちの積み重ねてきた教養や知識は、いろいろなところで活用することができる』ということを伝えたいと考えました」
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