奈良市内での街頭演説中に襲撃され死亡した安倍晋三元首相(67)。安倍氏を支え続けたのが妻の昭恵さん(60)だ。週刊誌AERAは、これまで何度も昭恵さんに直接取材してきた。その発言からは、「おしどり夫婦」と呼ばれる二人の関係性が垣間見える。
【写真】無言の帰宅。安倍氏の遺体が乗った車を待つ高市早苗氏ら
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「とても尊敬していますし、ある意味、同志でもあります。お互いに足りない所を補い合っているパートナーでもあります。でも、一番しっくりくるのは『友だち』なのかな。付き合っているときよりも、結婚してからのほうが彼の良さが一層わかってきました」
2016年8月8日号のAERAは、「子のない人生」をテーマに特集を組んだ。その巻頭インタビューに登場したのが昭恵さんだ。つらい思いを乗り越えて、子どもを持たない人生を「自分の天命だ」とも語る昭恵さん。「安倍首相(当時)は、そういう昭恵さんの生き方を理解されているように見えます」という編集部からの質問に対する答えが、冒頭の言葉だ。
政治家一家の「嫁」として、大きなプレッシャーにさらされてきた昭恵さん。このインタビューでは、後援会などのお酒の席で「あなたは嫁として失格だ」と言われた経験なども話し、複雑な思いを抱えてきたことを明かした。そんな昭恵さんに、安倍元首相は、「養子をもらう」という提案もしたことがあったという。
「何か具体的にアクションを起こしたわけではなく、ふと主人が『養子でもいいんじゃないか』という話をしたことがあっただけです」
と、昭恵さん。
「その子1人にすべてをささげるより、もしかしたら、私は違うことをやるべきなのかもしれないと、当時はそう思ったような気がします」
と、養子という選択には至らなかったことを明かしている。
2015年7月6日号では、映画監督の河瀨直美さんと昭恵さんが対談。その中で昭恵さんは、
「主人がすごく映画好きなんです。政治家にならなければ、映画監督になりたかったくらい大好きで、今もまだその夢は捨ててないくらいです(笑)」
と、安倍元首相の夢を語っていた。