今年3月から始まり、全国135の書店が参加する「御書印プロジェクト」。寺社の「御朱印」のように、書店員が「御書印」をしたためてくれる。参加店の中から、個性的な4店を紹介します!
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■パン屋の本屋
芝生広場のある、街の本屋
日暮里の住宅街にあったフェルト工場が、地域密着型の複合施設に生まれ変わったのは2016年のこと。書店の約半分は絵本や児童書などで、パンや食、ライフスタイル系の本も充実している。購入後、敷地内のカフェですぐ読む人も。「御書印を始めて初来店の方が増えました。集めている人は本好きが多く、会話もはずんでいます」(店長の近藤裕子さん)
おすすめの一冊
『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』(古内一絵)
ある街に元エリートで、今はドラァグクイーンのシャールが営むカフェがある。様々な悩みを持つ客に、シャールはどんな料理を提供する? 「御書印に書いているのは、この本の一節。人間の機微が詰まっている小説です」
住所:東京都荒川区西日暮里2‐6‐7ひぐらしガーデン1F/影響時間:10:00~18:00 /定休日:月
■チェッコリ
韓国語の原書や翻訳本の宝庫
神保町の一角にあり、「韓国と本でつながる」がキーワード。韓国語の文芸書やエッセー、児童書、実用書、韓国語学習書などが豊富に揃う。広報の佐々木静代さんが、SNSで御書印プロジェクトのことを知り、「面白くていい企画だ!」と参加を決意した。「“韓国の本”に特化して扱っているので、この店を知らない人に来てもらえてうれしいです」
おすすめの一冊
『それでも、素敵な一日』(ク作家)
幼い時に病気で聴覚を失い、視力も失うことがわかった著者が、自らの分身であるうさぎのベニーを通して、今を生きる大切さを綴ったエッセー。「韓国で5年前にベストセラーになり、今年日本語版が発売。原書も扱ってます」
住所:東京都千代田区神田神保町1‐7‐3三光堂ビル3F/営業時間:12:00~20:00 (土曜は11:00~19:00)/定休日:日、月