「どんなものでも、原材料をチェックしないとだめだなあ」
とあらためて感じた。
私はSNSは何もしていないので、外から眺めているだけなのだが、いつもツイッターを見ている、食事はオーガニック派であり、体のメンテナンスの専門家で、料理人でもある男性が、
「マーガリンもショートニングも入っているが、味のバランスがすごい」
と褒めていたので、ギンビスの「たべっ子どうぶつ」というビスケットを買ってみた。ふだんスナック菓子は食べないし、ポテトチップスもここ何十年も食べていない。子供用のお菓子のところにあるかしらと、近所のスーパーマーケットを探したら、そこにピンク色の箱が置かれていた。何と値段は百円。めちゃくちゃ安い。他の食材と一緒に孫への土産みたいな雰囲気を醸し出しつつ、家に帰っておやつに食べてみた。名前のとおり、動物の形に抜いてある薄いビスケットだ。変な甘さやしょっぱさもなく、書いてあったとおりにいいバランスの味だった。
おやつと学習を一体化させたのか、パッケージに書いてある英文自体が、
「Which flower do you like?」
「The yellow one!」
とちゃんとした会話なのである。他の部分はほとんどひらがなで、漢字にはルビがふってあるというのにだ。中袋の封を切ると動物のシルエットが型抜きされたビスケットに、それぞれの名前が英語で書いてある。私が子供のときも英字ビスケットというものがあったり、ちょこっと英語が書いてあるものもあったが、それはCAT、DOG、FOX、難しくてもRABBIT程度のものだった。しかしこのビスケットに印字されている動物の名前は、もちろん私が子供の頃に知った、初歩の初歩の英語の動物名もあるのだが、「FUR SEAL」「LYNX」「MACAW」「PEAFOWL」「PORCUPINE」「RHINOCEROS」「SQUIRREL」と書いてあるのをみて、すらすらと答えられる人がどれくらいいるだろうか。ちなみに意味は「オットセイ」「オオヤマネコ」「インコ」「クジャク」「ヤマアラシ」「サイ」「リス」なのだが、今の子供たちは、お菓子を食べながら、こんな単語も勉強しているのかとびっくりしてしまった。