原材料もシンプルで、いちばんよかったのはこんな小粒でも、1粒か2粒口に入れるとそれで満足する点だった。小さいおやつはいいかもしれないと、インターネットで検索すると、何ともう一種類、ベージュの包み紙のカプチーノがあるのを知った。私はコーヒーは飲めないのだが、コーヒー自体は大好きなので、こういったコーヒー系のキャンディーはうれしい。そのうえ小粒というのがいい。甘い物を大量に食べたいわけではなく、ちょこっと口にすれば満足するので、これを常備しておけばいいのではないかと、輸入菓子も扱っている近所のスーパーマーケット、何軒かをまわってみたが、そこにはなかった。

 仕方なくインターネットで検索すると、1袋が60グラム入りで小さいため、まとめ買いでないと難しいようで、その店の3種類がセット売りになっているものを購入した。ところが届いてみたら、60グラムといってももともとが超小粒なため、それなりの量になっていた。これは1人では消費できないと、せっせと友だちに配ったりしたけれど、まだ大量に残っている。そして気がついたのだが、毎日1粒ずつ食べたとしても、さすがに1週間続くと飽きてきたのだった。

 賞味期限までには1年半以上あるので、それまでにはさすがに食べきれるだろうが、いまひとつ不安も残る。自分だけでは手に負えないので、頃合いを見てまた友だちにむりやり押しつけるか、大阪のおばちゃんみたいに、電車などで隣になった人たちに、

「アメちゃん、あげる」

 と分けてあげなければ消費できないかもしれない。しかし大阪だと当たり前の行為でも、東京だと、

(いちおうもらってはおいたけど、知らないおばさんにもらったから、何が入っているかわからないし、食べないで捨てちゃおう)

 となりそうな気がする。おばちゃんテロと間違われるのも困るのだ。

 だからセット売りを買わなければよかったんだと後悔しつつ、

「でも見つからなかったんだもの」

 と自分の行為を正当化しようとした。ところが先日、出先のそばに成城石井があり、いつも飲んでいるカフェインレス紅茶がなくなりかけていたのを思い出して店に入った。紅茶は見つかり店内を見ていたら、何とアンブロッソリー・キャンディーを売っていた。もちろん1袋ずつで、知らなかった他の種類もある。

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