キヤノン EOS 90D■税込実売16万5000円(ボディー)ハイエンドな一桁機でもフルサイズでもない一眼レフ。ミラーレス時代に目立ちにくいが、その完成度はミラーレス時代の一眼レフのあり方を示唆する新しさもうかがわせる
キヤノン EOS 90D■税込実売16万5000円(ボディー)ハイエンドな一桁機でもフルサイズでもない一眼レフ。ミラーレス時代に目立ちにくいが、その完成度はミラーレス時代の一眼レフのあり方を示唆する新しさもうかがわせる

荻窪:それでも、古くからのニコン一眼レフユーザーにミラーレスへ移行してほしいなら作らないといけないですよ。

猪狩:そういうメーカーの姿勢を見せるのって案外大切ですしね。

荻窪:いっそ、ニコンがクラウドファンディングするのはどうでしょう?「○○円以上集まったらAiAFニッコールのAF対応マウントアダプター作ります!」って。

■レンズ資産を生かすか 気にせず買い替えるか

赤城:もし、それが解決したならニコンにいってもいいかなと少しだけ思う。僕はキヤノンのEFレンズ使ってるでしょ。で、EOS Rも買ったじゃない。そうすると、EFのレンズは古いモーターのやつでも、アダプターでAFが動くわけ。そうすると、僕の中では全てが許せる。でもEOS Mは全部売っちゃった。

猪狩:えー。あんなに愛してやまなかったじゃないですか。

赤城:そうなんだけれど、EOS Mは僕の愛を受け入れてくれなかった。Rが出てマウントが全然違って、そこに互換性がないと知ったときに僕の中で全ての愛が壊れた。

荻窪:ところで、ここ1~2年は「何を買ったらよいのか」という質問には例年になく答えづらいんですよ。一眼レフの時代にはメーカーごとに性格もラインアップも道が見えていたから、「あなたはキヤノンのほうが、あなたにはニコンがきっと合う」みたいなことが言えたけれど、今それが見えているのはソニーだけでしょ。キヤノンならEOS 90Dを買っておけば、困らないんじゃない?といったすすめ方はしたくないし。

赤城:本誌の読者層的には、孫の運動会とか撮ったりしないといけないんじゃないの?そうすると、動きモノならどうですかね?みたいな。

猪狩:動きモノだとソニーの優秀さは頭一つ抜けていますよね。サブで孫撮る用にソニーα6600を持っておくってのは? メニューの使いづらさも頭一つですが。

赤城:EFマウントのレンズはEマウントで動くからキヤノンの人はボディー買うだけで済むか。

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