AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2022年7月4日号では、関西学院大学建築学部で助手を務める那須(司馬)麻未さん、関西学院大学で大学職員として勤務する那須博樹さん夫婦について取り上げました。
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2016年、夫32歳、妻28歳で結婚し、二人暮らし。
【出会いは?】夫の職場の先輩が開いた食事会で出会う。
【結婚までの道のりは?】夫から食事に誘い、二人で会ううちに意気投合し、約2カ月後に交際。結婚を意識していることを互いに伝え合い、半年後に夫からプロポーズして結婚。
【家事や家計の分担は?】料理や家事全般は主に妻、水回り掃除やごみ捨ては夫。状況に応じて、できる人ができることをする。財布は別で、夫が生活費を出し、妻の分を貯蓄に回す。
妻 那須(司馬)麻未[34]関西学院大学 建築学部 助手
なす(しま)・あさみ◆1987年、兵庫県生まれ。武庫川女子大学大学院生活環境学研究科生活環境学専攻博士課程修了、博士(生活環境学)。2021年から現職。建築計画を専門に、シェア居住における人間関係の形成過程や住まい調査から研究し、他大学で非常勤講師も務める
私の職は5年の任期があります。先の安定がない中でキャリアを積んでいくのに、夫の支えは励みです。家では互いに今日の出来事を話しますが、カウンセリングしてもらっている時もありますね。夫は客観視できる人で、悩んだ時も夫からの一言が前に進むきっかけになったり、新たな見方を教わったりもします。
料理が好きで、「めっちゃおいしい。幸せや」と夫が言ってくれる時間も好きで、家ではホッとできる場を作りたいと思っています。ですが今は研究の傍ら、他大学で非常勤講師もして慌ただしい毎日。余裕がなくて感情が表に出る私を、夫は「人間やなぁ」って(笑)。家事もより協力してくれているので、頑張りすぎないようにしています。
私たちは「豆とにんじん」のような関係。映画「フォレスト・ガンプ」で知った表現ですが、アメリカではよくその二つを合わせて煮込むことからいつも一緒にいる例えで、独特な言い回しが気に入っています。年老いても、そう言い合える二人でいましょう。