「来年の入試も早慶クラスの生徒はGMARCHへ、GMARCHクラスはその下へ、と落としていくでしょう」(安田常務)
アエラでは、こうした実態を明らかにするために、大学通信の協力を得て、東京・京都・北海道・東北・名古屋・大阪・九州・東京工業・一橋・神戸の10大学への合格者数の総数(19年)を算出し、ランキングにした。
開成から東大へ186人、茨木から立命館大へ329人、といった表内の濃い赤色で塗られた箇所は、大学ごとに合格者数が多い上位10高校を示す。また、次の上位10校とその次の10校も色付けし、各高校がどの大学に強いのかをわかりやすくした。さらに、各高校の10年前(09年)の10国立大への合格者数を調査し、その増減も記載。10年前との変化がわかるようにした。学校によって卒業生数は大きく異なるため、比較の際は注意してほしい。
上位には、東大に強い開成や麻布といったランキング常連校が顔を見せる一方で、京大や大阪大、神戸大など複数の大学に強い北野など、東大や京大だけの合格者数が示すランキングではわからない実力校が見て取れる。また、筑波大附駒場は東大、灘は東大と京大、修猷館は九大といった、どの高校がどの大学をターゲットにしているのかが、ひと目でわかる。
巷間騒がれているのは、中高一貫校の実力だ。小学生の子を持つ保護者は学校選びに気になるところだが、こと10国立大の合格者総数で20位まで(22校)を見れば、中高一貫ではない公立の高校が14校もランクイン。公立の存在感の強さをつかみ取れる。(編集部・福井しほ)
※AERA 2019年11月4日号より抜粋
■記事の続きは発売中の「AERA 2019年11月4日号」で、早慶上理、GMARCH、関関同立などの難関私大の合格者数を含めたランキングとともに掲載。