モデル・梨花(46)がトータルプロデュースし、全国7店舗を展開するブランド「メゾンドリーファー」を年内で閉めると発表したのは今年3月。先月29日には代官山にある旗艦店が閉店した。その日は開店前から約500人が列を作り、入店制限される中で約2千人が訪れるほど人気は健在だった。それなのに、なぜ?
旗艦店閉店のまさにその日、取材場所であるアトリエに入ってきた梨花は、驚くほどスッキリとした表情をしていた。
「私はビジネスマンではなかったんだと思う」
そう語る口調は、何かを吹っ切ったように軽やかだった。年商12億円は下らないと言われ、好調だったはずのブランドを、どうして終わらせなければいけなかったのか。AERA dot.のロングインタビューで、長年抱えていた矛盾と決断の裏側を明かした。
* * *
――1号店がオープンした2012年4月は息子さんを出産した4ヶ月後。いろいろなインタビューで「子どもを2人産んだ」と思い入れを語っていましたが、その代官山店が閉店しようとしています。今、どんな気持ちですか。
私は雑誌の撮影でも、終わったら振り返らないタイプだから、(閉めると)言った時にはもう心は決まっていたはずなんですが、最近はハワイから帰国するたびに、逆にずっとリーファーに通っていました。あえて感傷に浸りに行っている感じですね。でも、本当に実感するのはこれからなのかな……。
――約1年半前のインタビューでは「40代で自信を無くした」と語っていて、言葉の端々に悩みが見え隠れするような印象を受けました。それに比べると今はスッキリしたような……。
実は、2年ぐらい前から(リーファーを)続けることがちょっと苦しいと悩んでいて、取材を受けた時は結構きつい時期だったと思う。
その理由は一つじゃないんだけど、今の自分とリーファーの世界観に矛盾が生じちゃっていたのが大きかったかな。リーファーは私が思う大人可愛い、ガーリーな世界観を表現した。そして40歳目前という自分の年齢や出産を経て次第に「ガーリーから卒業したい」という思いが強くなってきて……。