世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレスが、取材先でメモした記録から気になったトピックを写真を交えて紹介する。
■大麻に求められるマナーの問題!?
7月29日にニューヨーク州で大麻(マリフアナ)の少量所持が罰金刑になった。つまり、警察に見つかったところでお金を払うだけですみ、逮捕されることはなくなったのだ。
このように大麻の所持、使用の処罰緩和が進むのはアメリカの各州だけではなく、カナダやほかの国々では国全体で合法化に舵を切っている。
大麻が合法化されたあとで起きる治安悪化や、薬物中毒者蔓延などの問題は、これまでも議論され、想定されてきたが、実際に他州に先駆けて合法化したオレゴン州では、特筆するような問題は起きていない。
あえて問題というのであれば、実際に町中を歩いて目につくのは、公共の場での大麻の吸引を禁止するというルールを守っていない人がいること。写真のような空港はもちろんだが、駐車場や公園、路地裏などで普通に吸っている人がいるのだ。もはや逮捕されるようなことはないが、タバコの路上喫煙と一緒でモラルの問題としてダメである。
非合法の枠が取り払われたとして、その先にあるのは結局のところ、「一人ひとりの心がけ」になってしまうのである。
■その味は、ぶっ飛ぶほど!? 日本人が食べられないお菓子
さて、私がオレゴン州で撮影した写真だが、同州は2014年から大麻の合法化に踏み切っていた。ここでいう合法化とは、医療目的のみならず、娯楽使用の解禁も含んでいる。
娯楽と一口に言ってもわかりにくいかもしれないが、ものすごく簡単に説明すると加工食品とかにしても問題なし!ということなのだ。
おかげで見た目にも普通のお菓子になってしまう。ただし、これは日本人が食べたり、ましてや日本に持ち込むのは言語道断。海外であっても日本人は、日本国籍である限り、日本の法律が適用されるからだ。最近では、アメリカから持ち込まれた大麻成分入りお菓子が問題視されているので、十分に注意してもらいたい。(文/丸山ゴンザレス)