イラスト:オカヤイヅミ
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 私の住んでいる地域よりも、もっと高温の場所もあるし、外での作業をしている方々もいるので、あまり文句はいえないけれど、私は八月の気温37度の酷暑を、

「はああ~」

 とため息をつきながら必死の思いで過ごしていた。そしてその後、酷暑を我慢をしたご褒美のように気温が30度まで下がってくれると、

「30度ってこんなに涼しかったのか」

 と感激した。夜になると虫の鳴き声も聞こえてきたので、

「ああ、やっと秋の気配が」

 と喜んでいたのに、また猛暑日、真夏日が続き、期待は裏切られっぱなしである。

 酷暑続きの日は、前回、書いたように、私は水出し麦茶を作って飲んでいた。熱中症予防に水をこまめに飲むようにといわれている反面、水を飲み過ぎる「水中毒」の危険もいわれていた。症状は軽度の疲労感、頭痛、嘔吐、またひどくなると痙攣や昏睡状態にもなるという。熱中症同様に恐ろしい。またペットボトルに直接口をつけて飲んでいると、口内の雑菌がボトル内に入り、ドリンクの成分によっては、それを放置した後にまた飲んで食中毒になる可能性もあるとか。熱中症だけではなくそちらのほうの体調、衛生面にも気をつけなくてはならなくなってきた。

 私は体調不良以前の水分摂取量よりも、半分程度の摂取量になったが、それで特に差し障りはなかった。しかし夏、特に今年のような酷暑となると、いったいどの程度を飲んでいいのかわからない。誰も教えてくれるわけではないので、日々、自分で人体実験をするしかないのだ。

 水出し麦茶も最初は1日、1リットルでは私の場合は明らかに多すぎるので、500ミリリットルにしていたが、少しずつ飲んでも飲みきれなかった。他にも温かいノンカフェインの紅茶を飲むので、300ミリリットルに減らした。それで何日か飲み続けて、ふだんよりはその麦茶分を多く摂取しているので、自分でも水分が多めと感じていた。それでもあまりに暑いし、室内にいても汗をかいているので、大丈夫ではないかと考えて、自覚しつつ1週間以上続けて飲んでいた。

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