ファンケル店舗営業本部 店舗販売部 トレーニングG(OJT)広域トレーナー・小林菜津美(こばやし・なつみ)/1982年生まれ、東京都出身。2005年に入社。店舗勤務の後、09年に店長、14年産休・育休を取得し、16年に復帰。19年に再び店長に。22年ファンケル接客ロールプレイングコンテスト最優秀賞受賞
(photo 伊ケ崎 忍)
ファンケル店舗営業本部 店舗販売部 トレーニングG(OJT)広域トレーナー・小林菜津美(こばやし・なつみ)/1982年生まれ、東京都出身。2005年に入社。店舗勤務の後、09年に店長、14年産休・育休を取得し、16年に復帰。19年に再び店長に。22年ファンケル接客ロールプレイングコンテスト最優秀賞受賞 (photo 伊ケ崎 忍)
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 全国各地のそれぞれの職場にいる、優れた技能やノウハウを持つ人が登場する連載「職場の神様」。様々な分野で活躍する人たちの神業と仕事の極意を紹介する。AERA 2022年12月19日号にはファンケル 店舗営業本部 店舗販売部トレーニングG(OJT) 広域トレーナーの小林菜津美さんが登場した。

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 全国の店舗の優秀なスタッフ203人が応募した、「接客ロールプレイングコンテスト」で、今年1月に最優秀賞を獲得した。

 約半年をかけて接客のロールプレイを審査。地域ごとに代表者が勝ち上がり、ファイナリスト8人の中から、選ばれた。

 入社17年目で、全店舗のスタッフ1344人(当時)の頂点に立った。

 防腐剤や香料を使用しない、無添加の「正直品質」というコーポレートスローガンに惹かれて入社した。

 その言葉通り、実直に仕事をし、店舗スタッフ、店長とキャリアを積み重ねた。

 今夏からは、憧れだったという「広域トレーナー」に抜擢された。全国で6人しかいない職種だ。

「店舗スタッフの商品知識や、接客のカウンセリングの技術の向上を目指して、接客に関するすべてを教える大切な役割です」

 このポジションに至るまでには、結婚や出産も経験し、一度は産休で店長を退くという選択もした。

 しかし、育休明けには「再び店長にならないか」と声がかかった。女性従業員が多い会社だ。

子育てしながら、店長として頑張れる姿は、後輩の見本になると言われ、じゃあ、やってみようと、引き受けました」

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