自民党総裁選への立候補表明の会見に臨む高市早苗氏
自民党総裁選への立候補表明の会見に臨む高市早苗氏
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 参院選の投開票から一夜明けた21日、石破茂首相は会見で改めて「続投」の意向を表明した。今回の参院選は目標を下回る結果で、国会では難しいかじ取りになることは必至だ。党内からもすでに異論が噴出している。今から70年前の1955年、自由党と日本民主党の「保守合同」により、自民党が結成された。以来、社会党のマドンナブームや民主党による政権交代などの危機を経験したが、自民党はその都度“よみがえって”きた。だが、参院選で大敗を喫した今回は再起できるのだろうか――。

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 自民・公明両党は、昨年10月の衆院選で過半数を割ったが、今回の参院選はさらに悲惨な結果となった。

 石破茂首相は今年6月23日の会見で、参院選の勝敗ラインを「非改選議席を含め、自公で過半数」と明言した。「自公で過半数」という目標は、故・安倍晋三元首相や岸田文雄前首相なども国政選挙の前に示していたもので、以前であれば軽く乗り越えられる大甘の勝敗ラインだった。しかも自公の非改選議席は75もあった。過半数の125議席を制するためには、125議席のうち4割の50議席を獲得すればクリアできた。

 ところがふたを開けてみれば、自民党は39議席、不振のあおりを食った公明党も8議席しか獲得できなかった。1989年の参院選では33議席減、2007年の参院選で27議席減と、自民党は「記録的な惨敗」をしたが、衆参両院で与党が過半数を割った例は過去にない。

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