
参政党は7月20日に投開票された参議院選挙で大幅に議席を伸ばした。その様子を冷静に見つめるのが、党創設メンバーで、その後離党したYouTuberのKAZUYA氏(37)だ。コンセプトを考え、参政党の名付け親でもあるKAZUYA氏は「製造物責任がある」として、結党当初の姿やその後陰謀論へと傾倒していった歴史を証言する。
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――参政党代表の神谷宗幣氏とはどういう経緯で知り合ったのですか。
出会いは2013年です。前年の衆院選で自民党から出馬して落選した神谷さんは、政治系YouTubeチャンネル「ChGrandStrategy(CGS)」を立ち上げていて、公開収録への出演オファーがあったんです。それ以降、国内外での政治研修会に誘ってもらうなど、親密な関係を築いていきました。神谷さんは、一対一で接する分にはすごくいい人。顔が広く、人と人を繋げるのが得意な“人間ハブ空港”でもある。僕の10歳上で、年の離れたお兄さんのような存在でした。
ただ、一度だけ神谷さんに本気で怒ったことがあります。二人で演説会をすると、神谷さんは自分の持ち時間を守らない。ひどいときは20分以上オーバーすることもあり、何度指摘しても直らないので、さすがに怒りました。すると神谷さんは、「会場が盛り上がっていたから……」と。自分の非を認めないところは昔からあったんです。
――神谷氏と20年に参政党を立ち上げた経緯は。
19年1月16日、神谷さんにカフェへ呼び出され、「日本を変えるために政党を作りたい」と言われました。神谷さんはすごい熱量でしたが、さすがに無謀だし、失敗したら莫大な借金を背負うことになる。クールダウンさせようと、「まずはゼロから政党を作る過程をYouTubeで見てもらうのはどうか?」と提案しました。それなら、将来的に視聴者が党の支持者になってくれるし、成功の見込みがなければ結党前に撤退できる。