女性スキャンダルは神谷氏には通用しない?
――とはいえ、参政党の躍進には神谷氏の圧倒的なカリスマ性が大きく影響しているのでは。
そうですね。参政党のバックには宗教団体がいるのではないかとよく言われますが、参政党自体が神谷さんを教祖とする宗教になっていると思います。だからお金も集まるし、党員も熱心に支援してくれる。神谷さんは漫画の『ワンピース』が好きで、とにかくアツい人。彼の話を聞いていると、何かを成し遂げられそうな気が確かにしてくるんですよ。
ただ、現状はワンマン。神谷さんが失脚したら参政党は終わりでしょうね。党内で他にスターを生み出して人気を分散すればいいのですが、猜疑心(さいぎしん)が強い神谷さんとしては「党が乗っ取られる」と思いかねない。個人崇拝を強化して、自分がつぶれないように頑張るのかもしれません。
女性スキャンダルなどがあっても、神谷さんは失脚しないと思います。世間的には批判されても、党内に対しては「政治で結果を出していれば問題ない」と開き直り、その姿勢を貫き通す。そういう人です。
――参政党の生みの親として、現在の党の姿に思うことはありますか。
5年前、神谷さんの「政党を作りたい」という話を適当に流していれば……なんて考えることもあります。創設者として、逃げずに最後まで責任を持つべきだという批判は正論ですし、僕の発信を見て参政党に参加した人には本当に申し訳ない。
今の僕にできることは、参政党の歴史や現在の主張についてしっかり検証して、情報発信していくこと。一生消えない十字架を背負った身として、これからも参政党に向き合っていくつもりです。
(AERA編集部・大谷百合絵)