
レギュラーシーズンも約半分の試合を消化した今年のプロ野球。セ・リーグ最下位のヤクルト、パ・リーグ最下位のロッテは他の5球団と大差をつけられて苦しい状況だが、他の球団については優勝、Aクラス入りに向けてまだまだチャンスがあると言えるだろう。そんな中でポイントの一つとなるのがここからの補強だ。トレード、新外国人の獲得、育成選手の支配下昇格が可能となるのは7月末までだが、果たしてここから緊急補強に動きそうな球団はどこになるのだろうか。これまでの動きやチーム状況などから探ってみたいと思う(成績は7月1日終了時点)。
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セ・リーグで真っ先に挙がるのがやはり巨人になるだろう。ここまで何とか勝率5割以上はキープしているものの、首位の阪神とは4.5ゲーム差をつけられており、これ以上離されると逆転は苦しくなってくる。
チームにとって最大の誤算だったのは主砲の岡本和真の怪我による離脱であり、キャッチボールやノックは行っているものの、いまだに実戦復帰の目途は立っていない。その影響は打線の得点力に大きく影響しており、上位4チームの中でも1試合あたりの得点数は最も低いのが現状だ。
5月にはトレードでソフトバンクからリチャードを獲得したが、一軍での打率は1割以下と結果を残すことができず、二軍暮らしが続いている。それを考えるとさらなる補強に動く可能性は高いのではないだろうか。他の球団も打てる選手はなかなかトレード要員となりづらいとは見られるが、リチャードを獲得するために将来の中軸候補だった秋広優人を放出しているように、大胆な動きを見せることも十分に考えられる。
また外国人選手についてもキャベッジに開幕当初のような打撃が見られず、ヘルナンデスも不振ということもあるだけに、水面下では既に調査に動いている可能性も高いだろう。
一方のパ・リーグではまず日本ハムを挙げたい。ここまでチームは首位を走っているが、2位以下との差は決して大きくなく、ここから失速すればBクラスということも十分に考えられる。新庄剛志監督にとっても今年は優勝が至上命題であり、フロントもこれまで最大限にバックアップしてきたことを考えると、優勝に向けてさらなる補強に動く可能性は高いのではないだろうか。