早瀬と藤川は九州で評判の右腕。早瀬は昨年から今年にかけて一気にスピードアップし、春の九州大会でも140キロ台後半をマークした。まだ粗さはあるものの、強烈な腕の振りと躍動感あふれるフォームが魅力で、将来性の高さは抜群だ。
一方の藤川は2年時に早くも150キロをマーク。昨年秋は肘を痛めたものの、この春は順調な回復ぶりをアピールした。少し力を抑えて投げても140キロ台中盤をマークし、制球力も向上している。素材の良さは森、早瀬にも負けていない印象だ。
左腕で芹沢に続くのが江藤と鈴木の2人だ。
江藤は4月のU18侍ジャパン強化合宿で好投を見せて、一躍その名が全国区となった。上半身、下半身ともたくましい体格で、力みなく速いボールを投げることができる。スライダーの変化も鋭く、三振を奪えるのも長所だ。
一方の鈴木は下級生の頃から評判で、左投ながらサードを守った経験もあるという異色の投手。身のこなしが軽く、フォームの良さは抜群で、好調時のストレートは140キロ台後半をマークする。コントロールはまだ不安は残るものの、フォームに欠点がないだけに、高く評価している球団も多いはずだ。
それ以外のプロ志望と見られる投手としては中西浩平（豊川）、窪田洋祐（札幌日大）、奥村頼人（横浜）なども有力候補となる。
中西は東海地区を代表する本格派右腕で、春先の練習試合で早くも150キロをマーク。その後は少し調子の波があり、制球に苦しむ場面も目立つが、大型で将来性は高い。
窪田はU-18侍ジャパン強化合宿にも招集された右腕。野手としての評価も高いが、投手としても着実にレベルアップしており、140キロ台中盤のストレートは勢い十分だ。
奥村は選抜優勝の立役者となった実戦派の左腕。スピードはそこまで目立ったものはないが、制球力と投球術は高校生離れしたものがある。彼らも夏の結果次第で高校からのプロ入りが見えてくるだろう。
