西武・源田をめぐる動きは?(写真提供・日刊スポーツ)
西武・源田をめぐる動きは?(写真提供・日刊スポーツ)
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 西武チームの顔”源田壮亮の扱いをどうするのか。昨年末の不倫騒動でイメージダウンしただけでなく、故障等にも悩まされ本来とは程遠い動きに終始している。「今が売り時」という声もあり、遊撃手が定まらない球団が欲しがっているとも言われる。

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 今季の西武は生まれ変わったような戦いぶりを見せている。球団ワースト91敗を喫した昨年は、松井稼頭央監督がシーズン途中で休養。代行で指揮を執った渡辺久信GMでも立て直せず、両者はチームを去った。オフに西口文也監督が誕生したが、「再建に時間はかかる」と思われていた。

「チームは過渡期を迎えている。投手力は良くても野手が育っておらず、あと数年は苦労すると思っていた。ところが若手野手の成長が想像以上に早く、戦えるところまで来ている」(西武OB)

 球界屈指と言われる投手力は健在。加えて「潜在能力が高い」と言われた若手野手も結果を残し始めている。中でも複数ポジションで起用される滝澤夏央の評価が高い。

 滝澤は2021年の育成ドラフト2位で入団、1年目の5月に支配下登録され即座に一軍昇格した。以降も懸命なプレーで好印象を残し続け、「ナツオ」と呼ばれファン・関係者から愛されている。

「『源田の後釜として育ってくれれば良い』という感じだったが、どんどん伸びている。164cm(公称)と小柄ながら攻守にスピード感溢れるプレーが持ち味。ガッツを前面に出す姿勢もチームにプラス効果を与えている」(西武関係者)

 当初は源田不在時のバックアップ要因という位置付け。源田が戦列に戻ると出場機会を失い、二軍降格ということもあった。

「プロ入り時からスピードは抜群だったが非力感があった。守備も多少、雑な部分があり、全体的なレベルアップが課題とされていた。『ポジション奪取は難しいのでは……』という意見もあった」(在京球団編成担当者)

 昨季は68試合出場も、打率.186、出塁率.244と課題は残った。「レギュラー定着は時期尚早」という声も多かったが、状況は動き出した。源田が4月18日に右足の故障を負ったことで、翌日から試合に出続けることとなった。

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