家事分担の成功のカギは「家事の課題を一緒に解決していける関係性」を築くことだという。写真はイメージ(GettyImages)
家事分担の成功のカギは「家事の課題を一緒に解決していける関係性」を築くことだという。写真はイメージ(GettyImages)
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 家族が協力して家事をうまく回すには、生活スタイルに合わせた「チーム」作りが大切だ。「自分ばかり負担が大きすぎる」「相手が思い通りに動いてくれない」など、家事運用が機能不全に陥ってしまう原因は何か。タイプ別の解決法を識者に聞いた。

【チャート】あなたは何タイプ? 「家事分担」を診断

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 悩みは尽きぬ家事の分担問題。ただ分担するだけではなく、「家事の課題を一緒に解決していける関係性」こそが「家事をシェアすること」と話すのは、家事シェア研究家の三木智有さんだ。三木さんは元々はインテリアコーディネーター。居心地のいい家を探る過程でお客さんにヒアリングしているときに気づきがあったという。

「家の中を快適だと思える秘訣は、部屋がきれいなことでも、家具が素敵なことでもなかった。家庭がうまくいっている人も、そうでない人も、『家事や育児について話し合えていることのほうがよっぽど大事』と話されていたんです」

 夫婦間や家族間の考え方のズレを解消するための「家事シェア」を発信し続け、その活動は15年にわたる。

「『家にいづらさを覚える』という男性がとても多いんです。その理由は、『自分が家計を担っているから、家事は妻がやって当然』という潜在的な意識にあると思います。もちろん近年は若い世代を中心に、家事シェアに積極的な男性も増えています。ただ、男性の意識というのはそう簡単に変えられるものではなく、女性側からの家事シェアの働きかけに応じてくれないというケースもあるかと思います」

 そうしたときに役立てたいのが「4つのチーム家事スタイル」に分類されるチャート診断だ。どのスタイルが一番いいなどの優劣はなく、家族構成や仕事環境の変化によってタイプは変わることもあり、状況によってベストなスタイルが異なることに留意したい。

あなたの家事分担は何タイプ?(NPO法人tadaima!提供)
あなたの家事分担は何タイプ?(NPO法人tadaima!提供)

「シュフ型」はメインで家事を受け持つ人が家庭内をコントロールして、主導権を握る。細かいところまで目配りしながら、パートナーや子、家事代行などへ家事を振り分ける軍師タイプか。

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