観客席でファンが流しそうめんを楽しむ珍風景が話題になったのが、91年までロッテの本拠地だった川崎球場だ。
大洋の横浜移転のあとを受け、78年から川崎を本拠にしたロッテだったが、当時は巨人人気一辺倒とあって、パ・リーグの試合は閑古鳥が鳴く日も多かった。
川崎球場も「人がいない」ことで有名になり、87年放映のドラマ「男女七人秋物語」(TBS系)では、初対面の男女3人ずつのグループが、「人が少なくて探しやすい」川崎球場の外野席で待ち合わせをするシーンもあった。
「プロ野球珍プレー・好プレー大賞」(フジテレビ系)でも、グラウンドの野球を尻目にカップルがいちゃいちゃする光景などが面白おかしく放映されたことから、目立ちたがり屋のファンが便乗。スタンドで麻雀卓を囲んだり、七輪を持ち込んでの焼肉、さらには流しそうめんといった具合にエスカレートしていった。
そんな“球場パフォーマンス”の数々も、古き良き時代の微笑ましい風景として懐かしく思い出される。
(文:久保田龍雄)
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