控訴については「党に任せてある」

 そして、冒頭の場面。平氏に都議としての活動実績や、週刊誌報道などについて聞いた。

――この4年間の実績は?

平「私のもとに陳情が400件くらい来て、そのうち200件くらいはしっかりと実現させました。たとえば、道路を整備してほしいとか、横断歩道をつけてほしとか」

――どこに横断歩道をつくったのか?

平「スポーツセンターの前に設置させた」

――都議選ではどのような訴えをするのか。

平「都民にしっかり、政策を訴えかけていきます。都議は2期8年やってきて、都議会では子育て予算などについて取り組みました」

――長友選手は今回も応援に来る予定か。

平「それは家族ですから、そこはサプライズ! いつ来るかはわからないですけど、家族として来るか来ないかは本人の判断ですから」

――愛梨さんも、祐奈さんも?

平「それも、家族ですから本人次第」

――23年4月にはデイリー新潮や週刊新潮でスキャンダルが出ました。新潮社を提訴した裁判では、昨年3月、平さんの訴えが棄却されました。

「(そういうことを聞くのは)記者さんの役割だと思っていますよ。政治家として、今日もそうだけど、質問を受けるのも私の役割だと考えて仕事をしています。そういう役割を果たすことでお互いに成功していく。だから、私が(取材に)協力しているのもそういうことです」

――棄却されて、控訴はしなかったのか?

「それは全部、党のほうに任せています。だから、記者さんにも慎重に取材してもらわないと。じゃあ、がんばりますね」

 そう言って、平氏は街中に去っていった。

 実は一審判決の2週間後、平氏は昨年4月に平氏は東京高裁に控訴していた。そして、昨年9月10日、東京高裁の判決があり、結果は一審判決と同じく、「本件控訴をいずれも棄却する」と平氏の訴えは退けられた。

 一方、平氏の最大のライバルとなるであろう自民党は分裂状態に陥っている。今回は千代田区議の林則行氏が公認され、前回自民党から出馬した内田直之氏は公認を得られずに無所属となった。

「内田茂さんが亡くなり、直之さんは長女の婿として内田家を継いだ。しかし昨年1月、茂さんの側近だった嶋崎秀彦元区議が官製談合の疑いで逮捕され、自民党内も分裂。ねじれ状態になっているんです」 (区政関係者)

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