ライバルの自民候補は「書かないで」
自民党公認の林氏にも話を聞こうと直撃したが、「千代田区を注目区にも激戦区にもしないでほしい。港区や古い街にタワマンを建てる中央区を取り上げたら?」などと取りつく島がなく、メモを取っていると「そんなの取らないで。書かないで」と取材を拒否された。
これまでのメディアの情勢調査では平氏が優勢とみるところも少なくないが、実状はどうなのか。
「決して優勢ではないと思います。千代田区は全体が約5万4000票で投票率は50%くらいでしょうから、約2万7000票を分けることになる。平さんは前回の都議選で8000票ちょっとで絶対的に強いというわけではない。医師会や女性の支持層が一定程度あるだけで支持層も限定的です。自民党が一本化すれば林さんが優勢だったんでしょうが、無所属の内田さんに票を削られるから、平さんと林さんは拮抗(きっこう)していると見ています。どっちが9000票を獲るかで勝負が決まるのではないでしょうか」(区政関係者)
今回も激しい選挙戦が予想されるが、平氏のライバル陣営の支援者からはこんな声も聞こえてくる。
「私は平さんを政治的には批判していますが、人なつっこいし、憎めない人なんですよ。だから、(人としては)けっこう仲良くさせてもらっています」
記者への対応もそうだったが、平氏はナチュラルな“人たらし”なのだろう。その姿勢が選挙戦にどう影響するか注目したい。
なお、千代田区からは他に木村正明氏(共産)、柳澤誉之氏(再生の道)、ナカジマケンジ氏(自治労と自治労連から国民を守る党)の出馬が予定されている。
(AERA編集部・上田耕司)
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