
妻 浜田亜理沙[37]ボートレーサー
はまだ・ありさ◆1988年、広島県出身。2008年、広島修道大学在学時に104期生としてボートレーサー養成所に入所。大学を中退し、09年にデビュー。4カ月後に初勝利、12年に初優勝。15年に第1子を出産し、産後1年足らずで復帰。23年に女子戦の最高峰PG1「クイーンズクライマックス」に初出場し、初優勝を果たした
大学時代、兄の友人がボートレーサーになったのを機にこの職業を知り、興味を持ちました。当時は養成所入所の年齢制限が今よりも若く、「あと2回しか試験を受けられない!」と気付き、この世界に飛び込みました。
ボートレースではフライングをすると30日間の休みが科されます。その間の収入は0円。夫のフライング休み期間、スタートがいつも以上に慎重になるのは、夫婦ならではかもしれません。
10年前に出産した時、競技を続けることに迷いはありませんでした。ただ、息子が2歳の頃、離れる度に大泣きされたのは胸が苦しかったですね。「結果を出してくるね」と息子にも自分にも言い聞かせていました。今も1週間以上家を空けることがあるので、育児面等でサポートしてくれる両親たちには感謝しています。
私はボートレースが好きです。他の選手のレースを見ても「羨ましい」と思わなくなるまで走り続けたい。そして遠い将来は、夫婦でのんびり過ごせたらと思っています。
(構成・小野ヒデコ)
※AERA 2025年6月16日号
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