
「留学生受け入れ停止」を地裁が差し止め
ハーバード大の留学生は学生の約27%を占める約6800人。同大によると、そのうち110人が日本人学生だ。認可の停止によって、「転学」か「法的資格の喪失」の選択を迫られる事態となったが、翌23日になって一転、連邦地裁が一時的な差し止めを命じたため、当面は効力を持たないことに。今後、地裁での審理が本格化する見通しだ。
『東大よりも世界に近い学校』の著者で、活育財団共同代表の日野田直彦さんは「現地にいる学生たちは比較的冷静に過ごしているようです。トランプ政権のセンセーショナルな演出に惑わされず、推移を見守っているのでしょう」と話す。
東大などがハーバード大生の受け入れ検討
ハーバード大の学生の動きに注目するのは、世界各国のトップ大学だ。日本も例外ではなく、同26日には、東大がハーバード大の留学生を一時的に受け入れる検討をしていることが明らかになった。次いで、京都大、大阪大、名古屋大も検討を表明。世界トップレベルの研究力をめざす国の「国際卓越研究大学」制度の認定第1号である東北大学は、ハーバード大生を受け入れるため、すでに米国で説明会を行ったと報じられている。
「ハーバード大の学生は世界各国のトップ大から引く手あまたです。優秀な人材の取り合いが加速すると思います」(日野田さん)
(AERA編集部 古田真梨子)
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