スッキリときれいになってくつろげる空間になりました/アフター

 仕事と最低限の家事をこなすことに精一杯で、家の中はだんだん散らかっていきました。ダイニングテーブルの上は書類やパソコンで埋まり、食事の時間になるとモノを端に積んでなんとかスペースを確保。

 夫とは「なんのためのテーブルなんだろうね」と言いながら、モノが広がっては寄せることをくり返していました。

 片づけサービスを利用して、家の中を片づけてもらったこともあります。一時的にはきれいになるものの、いつの間にか元のように戻ってしまうので、「これをずっとくり返すのも、もったいないな」と、家をきれいにすることをあきらめかけていました。

 ある日、SNSで家庭力アッププロジェクト®のことを知った彼女は、「これだ!」とすぐに参加を決めました。片づけに関する悩みが解決しそうだということに加えて、ずっと抱えていた「自分自身と向き合って暮らしを変えたい」という想いに通じるものを感じたからです。

 思い切って片づけ始めた彼女は、自分のモノに対する執着心の強さに気づかされます。自分の洋服や子どものモノなど、あまり使っていなくても手放せないモノが家中にあふれていました。

「最後までやりきれるかな」と不安に思いながらキッチンを片づけ始めた矢先、急に冷凍庫が動かなくなってしまい、中に入っていたモノが全部ダメになってしまいました。

 しかたなくすべて処分して空っぽになった冷凍庫を見てみると、意外にも気持ちがスーッと晴れやかに。

「モノがなくなると、こんなに気持ちがスッキリするんだ!」と、初めての感覚に驚きました。それをきっかけにモノを手放す判断が早くなり、家の中が少しずつきれいになっていきました。

 夫は不要なモノを選別し始めた彼女を、「どんどん捨てよう!」と応援してくれます。もともとモノに執着のない夫は、彼女が不要なモノを手放すようになった変化をとても喜んでくれました。

 彼女の中にこれまであった“片づけのやり方”にも変化がありました。これまでは、目についたところから手をつけて、ただモノを移動するだけ。それも、中途半端に終わってしまい、きれいになるどころか、さらに散らかしたような状態になることもありました。

 でも、プロジェクトで片づけ方を学んでからは、実際にどのような部屋の状態にしたいのかイメージを作り、そこまで到達するためのシミュレーションも頭の中で行います。そして、仕事と家事と育児の合間にある限られた時間で手早く片づけるようになりました。

次のページ トゲトゲしたやりとりがなくなった!