「(結果を出している)藤原や(育ってきた)投手陣が“VISION 2025”ですよ」と里崎氏は皮肉混じりに語っているが、ファンや関係者はその声に納得している。球団としても何らかの方向性を早い段階で出すべきかもしれない。

「昨オフ、佐々木のポスティング制度を球団が許可した時点で、“VISION 2025”は破綻した。佐々木がいなければ最強軍団のピースが欠ける。それならば目標を再設定して、周囲に希望を与えて納得させてもらいたい」(在京テレビ局スポーツ担当者)

「“VISION 2025”に関しては、フロント、現場の全てを総括、しっかりしたビジョンを作り直して常勝軍団を作り上げてもらいたい。生きている間にリーグ優勝からの日本一を見てみたいのだが……」(ロッテOB)

 ロッテには「熱さは阪神にも勝る」と言われる熱狂的ファンがいる。しかし今季のZOZOマリンでは空席が目立つ試合も増えている。爆心地と言えるライトスタンドでさえ同様の現象が起きつつある。チケット代金高騰も理由の1つだろうが、球団の姿勢に対し慎重になり始めたファンもいるのではないだろうか。

 魅力ある若手選手を多く抱える球団だけに、宝の持ち腐れは避けてもらいたい。そして「野球どころ」と言われる千葉からの野球熱を、再び全国へ届けてもらいたい。“VISION 2025”以降のロッテが、どういう道を選ぶのかに注目したい。

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