
ロッテが調子に乗れず、リーグ下位に取り残されつつある。常勝軍団を目指す“VISION 2025”集大成の年を迎えた今季だが、現実は厳しそうだ。しかし期待の若手も出始めており、「ビジョン修正をして今後に進むべき」という声も聞こえる。
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ロッテは「2025年までの間に常勝軍団となる」ことを掲げ、2021年に“VISION 2025”を発表。今季は5カ年計画の集大成として、1974年以来のリーグ制覇と2010年以来の日本一を目指したはずだった(2005年はプレーオフ勝ち上がりでのリーグ優勝)。
「“VISION 2025”に沿ったチーム変革ができていると思っていた。優勝などの勝ち負けは、運も含めた多くが関わるので仕方ない部分はある。しかし、今季ここまでを見ていると、壁や迷いにぶつかった感じもする」(ロッテOB)
“VISION 2025”を掲げた2021年はシーズン最後までパ・リーグ優勝争いに加わった。2023年も同2位に入るなど、2021年以降はクライマックスシリーズ進出圏内の同3位以上の成績を3度記録していた。
「今年こそ、の思いは誰もが持っているはず。しかし結果への思いが強過ぎるのか、今は窮屈な戦い方に見える。吉井理人監督の采配もデータへ固執し過ぎるように感じる」(在京テレビ局スポーツ担当者)
ここまでは打線が機能しないことが結果に直結している。チーム打率.210、同安打数206、同出塁率.278はパ・リーグ最下位(5月11日時点)。「相手投手の左右に合わせた打線の組み替えが原因」という声も聞こえてくる。
「相手が右投手なら左打者、左投手なら右打者を並べるのがほとんど。結果を出した選手も同様で、翌試合でスタメン起用されないことも多い。このままの状況が続けば、チーム内で不満が出始める危険性もある」(在京球団編成担当者)
開幕から好調をキープしていた高卒7年目の藤原恭大、一軍合流で即結果を出した同2年目の打てる捕手・寺地隆成でさえ相手投手が左投手になると外される(両選手左打ち)。吉井監督と攻撃面を任される金子誠・戦略コーチに対して、ネット上では連日のように「更迭」が議論される始末だ。