大阪・関西万博会場の「EARTH MART」に到着した天皇、皇后両陛下の長女愛子さま=2025年5月9日午後3時28分、大阪市此花区
この記事の写真をすべて見る

 天皇、皇后両陛下の長女の愛子さまは、5月8、9日と大阪・関西万博を視察した。同月3日には、災害医療に関する国際学会の式典で初のおことばを述べており、中旬には能登半島地震の復興状況を視察するために石川県への訪問、6月には沖縄への慰霊が予定されている。公務が忙しくなる愛子さまだが、天皇家の内親王という立場もあり、公務選びは想像以上に大変なのだという。

【写真】カッコイイのため息!愛子さまのパンツスーツ姿が、雅子さまにそっくり

*    *     *

「プリンセス アイコ」「プリンセス」

 愛子さまがはじめて「おことば」を述べた日、式典の会場となった都内ホテルのロビーには、日本のプリンセスをひと目見ようと、外国人旅行客や海外から学会に出席した人びとが集まった。式典が終わり、ロビーに愛子さまが降りてきた。

 愛子さまは、集まった人びとに視線を合わせると軽く頭を下げ、にっこりとほほ笑んだ。

 玄関口で、関係者へのあいさつからスマートに車に乗り込む愛子さま。ご自身の手が顔にかからないよう角度を調整して手を振るなど、一連の所作もますます洗練された印象だ。

 スマホを手にしていた海外からの人びとは、「プリンセス アイコ」と、終始ニコニコしながらその名を口にし、その姿を撮影していた。

 父である天皇陛下が初めておことばを述べたのは、当時の成年式を迎える前の19歳の夏。

 1979年8月に、初めておひとりで北海道の洞爺湖畔で行われた北海道スポーツ少年大会の開会式に出席し、初の「おことば」を述べられた。少年たちに向けた言葉であったため、ご自身のクラブ活動を通じた体験をおりまぜながら、「わたしが出会った優れたリーダーは、ひとり一人をしっかり把握し、ある時は厳しく、ある時はメンバー全員を包み込むような温かさをもって導いていました」と、リーダーという役目について話をされていた。

次のページ 「戦車企画」で浩宮さまの公務が中止に