また、「現役引退ではなく円満退団なので特別なこと(マッチメーク)はない、と聞いている」(プロレス関連サイトライター)と業界内には事情説明もされているというが……。
「内藤や団体関係者からは両者間に溝がないことが強調されている。しかし棚橋弘至社長の言葉からは悔しさや寂しさが滲み出ており、額面通りには受け取れない」(プロレス関連メディア関係者)
「彼の意志は固くて、変えられませんでした。本人の想いを尊重した形での退団となります」(4月16日/新日本公式サイト)と棚橋社長はコメントを発表。プロレスファン時代からの憧れだった人物の慰留に応えられない何かがあるのは間違いないだろう。
現状での同団体ラストマッチとなる5月4日の福岡大会。L・I・JのBUSHI、高橋ヒロム、鷹木信悟と組んで、TAKAみちのく、タイチ、石井智宏、海野翔太との8人タッグ戦が組まれた。
「L・I・Jとして最後の試合というだけで、今後へ向けて何の意味も持たないように感じる。内藤自身の意向もあったのだろうが、団体に多大な収益を生み出してくれた功労者に対して違った形もあったと思う」(プロレス関連メディア関係者)
「心から納得した上でないとファンに失礼だ」と内藤は以前から語っていた。昨年の契約更改を複数回に渡り保留したことが話題にもなったが、昨今のカード編成や流れに対する疑問や不満を持っていたはず。5月4日のカードも同様に感じるのは気のせいだろうか。
「新日本を誰よりも愛しているからこそ、現状に我慢できなかったのかもしれない」(プロレス関連メディア関係者)といった声も聞かれる中、今後はどこで戦いを続けるのかが気になるところだ。
「年齢に加え(6月に43歳)、右目と膝にも爆弾を抱えている。しかし天才的なプロレスIQを誇っており、現状に即したモデルチェンジも可能。まずは体のメンテナンスをしっかりやり万全な状態になって欲しい。そして然るべきタイミングで新日本に再び上がって欲しい」(新日本関係者)
若手時代から怪我に悩まされてきたが、L・I・Jを結成して日本プロレス史に残る名レスラーに成り上がった。プロレス村の外にまで数多くのファンを増やした功績は計り知れない。
「内藤選手の曲でずっと応援したいので、揉め事があるなら何とか解決してもらいたい」(広島ファンの女性)
個性のぶつかり合いが日常茶飯事のプロレス業界だが、今後も内藤が自由気ままに活動できる環境だけは作ってもらいたいものだ。
「じゃ、またお会いできるその日まで、アディオス!」というコメントと共に、新日本の1つの時代が幕を閉じた。今後の内藤の動向について、今から気になって仕方がない。
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