ラスト写真集は7万部超のヒットに
今田は福岡で19歳のときにスカウトされ、2016年夏に上京。女優としてのキャリアは決して順風満帆だったわけではなく、最初はオーディションに落ち続け、2022年の連続ドラマ「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」で初めて主演を務めるまで、6年を要した。彼女のブレイクぶりを週刊誌の芸能担当記者はこう分析する。
「女優としての最初のブレイクは2018年放送のドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』でしたが、しばらくは脇役としての起用が多かった印象です。一方、デビュー翌年から『週刊プレイボーイ』を中心にグラビア活動をしており、一部から注目を集めていました。転機は2020年、女優として頭角を現し始めた頃に『ラスト水着』を謳った写真集を発売。女優として出演が増えるたびに、この写真集の増刷が続き、4年かけて7万部を超える大ヒットに。女優写真集としては近年稀に見るクオリティなうえに、ベストすぎるタイミングでラスト写真集を出し、女優としての株も上げることに成功した大変珍しい例だと思います。現在28歳で朝ドラのヒロインはやや遅い印象を受けるかもしれませんが、地道にキャリアを積み上げてきた彼女からすると、むしろ機は熟していると言っていい状態。今後は日本を代表する主演女優になっていくと思います」
彼女に取材経験のあるエンターテイメントジャーナリストの中村裕一氏は、その魅力と今後についてこのように分析する。
「今田さんは、キャリアを振り返る限り、決して思い通りにいかなかったこともあったかもしれませんが、そういった下積みや苦労をおくびにも出さない、どこまでも前向きで健康的なスマイルが多くの人を惹きつけるのだと思います。映画『東京リベンジャーズ』公開時にインタビューをしたことがありますが、『失敗や悪い出来事も、そういう経験を経て今に至っているとポジティブに考えたい』と語っていました。その価値観が彼女の笑顔の根底にあるようで、とても印象的でした。『あんぱん』は間違いなく彼女の代表作になりますし、俳優としてここからさらに飛躍することに疑いを持つ人は少ないでしょう」
開始直後から高視聴率が話題になる「あんぱん」。今田の演技で歴代最高視聴率となるのか。(藤原三星)