
今年は放送100年ということで、NHKを中心にさまざまな特別番組が企画されている。そんな記念すべき節目に放送が始まったのが、朝の連続テレビ小説「あんぱん」だ。国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏とその妻である小松暢氏をモチーフに、戦時中という激動の時代を駆け抜け、ふたりが名作漫画を作り上げるまでを描いた、物語だ。
そんな節目とあってか、いつも以上に豪華なキャストが話題になっている。民放ドラマ制作スタッフは言う。
「初回放送から主演の今田美桜さんだけでなく、北村匠海さん、加瀬亮さん、松嶋菜々子さん、竹野内豊さん、阿部サダヲさんなどが登場し豪華な顔ぶれがネットで話題になりましたが、ほかにも二宮和也さん、河合優実さん、さらに妻夫木聡さんやMrs.GREEN APPLEの大森元貴さんも出演が決定しています。まるで大作映画のような豪華すぎるキャスティング。回想シーンでのみ二宮さんが登場することにも相当驚きましたが、さらに朝ドラ初出演の妻夫木さんの名前が出たとんですから“朝ドラがもう一本撮れる”と思わず唸ってしまいました」
そして、そんな大作のヒロインに決まったのは今をときめく女優の今田美桜(28)だ。
「今田さんは過去にも複数の主演作があり、女優としてのキャリアがしっかりある人ですが、本作ではオーディションにより選出されているんです。ヒロインのオーディション自体は2023年の『ブギウギ』で趣里さんが選ばれたとき以来で、オーディションには3365人が応募。朝ドラ歴代最多の激戦を潜り抜けた。やなせさんの奥さんは『アンパンマン』のドキンちゃんのモデルとも言われていて、今田さんがどこまでチャーミングなヒロイン像を打ち立てるのか、本作が女優としての試金石になるのは間違いないでしょう」(前出のスタッフ)
朝ドラはヒロイン役がオーディションで選ばれることが多かったが、最近はキャスティングのほうが多い傾向にある。実際、前前作「虎に翼」の伊藤沙莉、前作「おむすび」の橋本環奈はキャスティング組だ。民放ドラマ制作スタッフは言う。
「2021年に放送された朝ドラ『カムカムエヴリバディ』は3人のヒロインがつなぐ物語でしたが、深津絵里さんのみがキャスティングで、上白石萌音さんと川栄李奈さんはオーディション組。このオーディションには歴代2位の3061人が集まったそうですが、ヒロインとしては2枠あった。ですから、『あんぱん』で3365人の中から選ばれた今田さんがいかにすごかったかがわかります。女優として脂ののった時期に激戦を勝ち抜き、史上最強に豪華な演者たちに囲まれて、節目の年に新たなヒロインとして駆け抜ける――もう、この巡り合わせを引き寄せた時点で大女優への道に入ったのも同然です。脚本も脂がのりまくった中園ミホさんですし、今後もさらなる豪華な追加キャストが発表される可能性も。まだ2週目ですが、朝ドラ史上最高峰の作品になるのでは」(同)