「コミュニケーションが苦手」でも大丈夫

 コミュニケーションが苦手というのは、一見すると弱みのように感じられますが、強みになる側面もあります。

 アスペルガー症候群の人は、人の気持ちを汲み取りにくく、コミュニケーションが苦手な人が多いですが、一方でルールを大切にしていたり、一度決めたことを曲げなかったりといった人も多いと思います。

 そのため、人から「誠実」「愚直」「真っ直ぐ」などと、好意的に思われることが多いです。

 実際に学生時代も社会人になってからも、私はコミュニケーションでだいぶ苦労しました。いわゆる「学生ノリ」が苦手で、話題にどう乗れば良いのか分からず、学生時代は浮いていることが多かったですし、社会人になって、同僚と飲みに行っても、どんな会話をすれば良いか分からず、これまた孤立することが多かったです。

 社交性の高い同僚が、先輩社員などと仲良く関係を深めて、それがきっかけになり仕事で活躍しているのを見ていると、羨ましく嫉妬してしまうこともありました。

 しかし、独立してお客様と直接やり取りする機会が増えた今は、逆に人から好意的に感じてもらえることが増えました。

 たとえ口がうまくなくても、「お客様に価値を届けなければ!」という想いは表情や言葉の端々、メッセージのことば遣いから伝わるようです。

 今は、同じような仕事をしている人の交流会を開催すると、わずか1週間で30人以上の方が集まってくれますし、仕事の大部分は人からの紹介で獲得できるようになっています。

 その結果、月に100万円を稼げるようになっていますし、色々な方から信頼していただけたり、応援していただけたりしているので、孤立感を覚えることはほとんどなくなりました。

 コミュニケーションが苦手ということは弱点のように思えますが、「誠実」「愚直」「真っ直ぐ」を大事にして、それらが伝わる努力をすれば良いということです。

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