タロットは、自分にはない新たな「見立て」をくれる

「もともとは高校の文化祭で占いに触ったことがあったんですが、その後、ステイホーム期間に“このままじゃ病んじゃうな”と思った時期があって、タロットに手を伸ばしました」
村瀬さんはそうして始めたタロットに思いのほかのめり込み、いまや毎日占いをするほどになっているが、まったく飽きないとのこと。
「知人の悩みを真剣に占うことももちろんありますが、“晩御飯に何を食べるか?”といった日常的なことを占うこともあります。その日の気分を上げるためのツールであると同時に、相棒みたいなものですね。たとえば自分の中でちょっと引っかかっていることがある時にカードを引くと“そうか、こういうことなのかも”という見立て、新しい視点をくれたりするんです」
タロットと言えば「あの人の気持ち」「今後の未来」など、どこか深刻な悩みを占うイメージがあるが、それを覆し、とてもカジュアルに日常の中に取り入れている印象だ。「相棒」という言葉からもわかるように、友達感覚でカードに話しかける。こんなライトな付き合い方が、新しいタロット愛好家の間では自然になりつつあるのかもしれない。