タレントの鈴木奈々
この記事の写真をすべて見る

 プロ野球2025年シーズン開幕も目前。開幕戦をはじめ、主催チームのイベントデーでは、さまざまなイベントが行われるが、最もなじみ深いのが始球式だ。人気タレントらによる微笑ましいイメージの強い始球式だが、時には思わぬハプニングが起きることもある。

【連続写真】石原さとみのノールック投法

 始球式のボールがヤクルトのマスコット・つば九郎の腹を直撃するハプニングが起きたのが、2023年8月18日の中日戦だ。

 この日、試合前の始球式を務めたのは、NBAレーカーズの八村塁の弟で、バスケットボールB1リーグ・群馬クレインサンダーズの八村阿蓮だった。

 尊敬する同世代のスター・村上宗隆にあやかり、背番号55のスワローズのユニホーム姿で登場した八村は、198センチの長身から中日の先頭打者・岡林勇希に渾身の投球も、ワンバウンドとなり、捕手の後方で球審役として見守っていたつば九郎の右腹部を直撃してしまう。

 小学生のときに二塁手として1年間野球をプレーした経験もある八村は、思わぬ“死球式”に「力み過ぎちゃった。(バスケットの試合より)桁違いに緊張しました」と悔しそうだった。

 だが、そんな微妙なムードを、つば九郎が救う。ボールが当たった直後、両手で腹を押さながら、「アイタタタ!」と痛がる素振りを見せ、口を押さえて爆笑ポーズの中日のマスコット・ドアラともども、スタンドの笑いを取る。さらにマウンドから引き揚げてくる八村と握手を交わしたあと、「ドンマイ!」と言いたげに優しく肩を叩く仕草も印象的だった。

 去る2月19日に担当スタッフ(中の人)の訃報が発表され(2月16日に死去)、ファンの間でも突然の他界を惜しむ声が後を絶たないつば九郎だが、改めてイベントに欠かせない最高のエンターテイナーだったことを実感させられる。

 始球式で投球に手間取り、試合開始を遅らせるハプニングを招いたのが、タレントの鈴木奈々だ。

 2019年4月27日の楽天ロッテで、“タイシデー”と銘打ち、スポンサー・太子食品のイメージキャラクターとして初の始球式を務めることになった鈴木は、緊張のあまり、場内DJから「お願いします」と促されても、「待って、待って!」「緊張する」などと言いつづけ、なかなか投球動作に入ろうとしない。

次のページ
ボールを持たずに始球式のマウンドに!?